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夏真っ盛り、夏休みで盛り上がってる奴等!
そんな君たちに少しヒンヤリする話をしてやろう。

それは先日の蒸し暑い夜の出来事だ・・・

「くそっ・・・あちぃなぁ・・・」
鴉は頬に流れる汗を拭いながら呟いた
「それにしてもなんてデータの量なんだ・・・」
「ってか、ミクロソフトのアップデート時間かかりすぎだろ・・・
ったくめんどくせぇ」

鴉は半年に一度、処理が重くなった頃行われる
OS再インストール作業を行っていた
鴉にとっては毎度のことなので手馴れた手つきで
作業を進めていく・・・
「しっかしまぁ・・・お前とも長い付き合いだな・・・」
もう数えられない程のOSの再インスコを振り返り
鴉はLGINA(レジーナ:PCの名前)に呟く
今となってはLowSpecのレッテルを貼られるPCではあるが
組んだ当時はどんなモンスターPCすらも寄せ付けない
そんな過去を持つPCだった
「今思えばお前とは色々あったな・・・」
「某チャット揉め事で某2ch掲示板で晒したり晒されたり・・・
NSLOOKUPとN-POP使ってDMZ鯖をクラッキングして
みたり・・・アホな事よくやったもんだw」
「時にはVGAの調子が悪くて喧嘩したり、酷いブラクラ踏んで
お前と一時期絶交した事もあったっけw」
たかが数年、しかしそれは二人にとって掛け替えのない
時間だった
鴉の胸に・・・セピア色の思い出が蘇る
「それでも・・・」
「それでもお前は今でも俺のそばに居てくれる・・・」
「いつもお前は俺の期待に応え様と頑張ってくれてる・・・」
「お前には感謝してるよ・・・ホント」
鴉は照れくさそうに囁いた・・・
そして二人の間に永遠に続くような穏やかな空気と
ファンの音が部屋を包んだ・・・

そんな時、ふと鴉は異変に気づく
さっきまで外で騒がしかった虫達の泣き声が一斉に病んだ
嫌な予感がする・・・
シャツが汗で背中にべったりとへばりつき、喉の奥がカラカラ
に乾いてゆく
「おかしい・・・どこだ・・・」
鴉はボソリと言った
OSや各ツールのインストールを終え
バックアップファイルを解凍時だった
Karasuのドキュメント.rarと書かれたフォルダは
マイミュージックや受信したファイルなどの重要なファイルが
圧縮されているファイルだ
しかし既に解凍は終わったそこには、あるべきはずの
物が存在しない

「マイピクチャーが・・・ない・・・」
そんな馬鹿なはずがないのである
Karasuのドキュメント.rarはKarasuのドキュメントの中にある
ファイルをまとめて圧縮しているファイルなのである
鴉は動揺した
「これは・・・孔明の罠かっ・・・!」
苦し紛れに出た言葉だった・・・
これが何かの間違いであるはずだと、自分に言い
聞かせるようであった


・・・はっ!
「そ・・・そう言えば・・・」
鴉はこの時、数時間前のバックアップを作成している
ときのことを思い出した

マイミュージックや受信したファイルなどは通常通り
ファイルごと圧縮したのである

しかし、マイピクチャーはそのフォルダーの中にさらに
複数のフォルダが存在した

つまり、画像の種類ごとにフォルダをマイピクチャーの
中に作っており、鴉は
それらのフォルダをマイピクチャー
の中で作成し、Karasuのドキュメントとは別に
バックアップ
させようとしていたのだ、しかし結果はこれである

Karasuのドキュメントの中にある二つのマイミュージック
と受信したファイルの圧縮
ファイルだけをKarasuの
ドキュメントとして圧縮しまい、さらに一階層奥にある

マイピクチャ.rarを退避し忘れていたのである
「・・・・・・・・・・すぅぅぅぅ・・・・」
鴉は大きく息を吸い込み叫んだ

ぎゃぁぁぁぁああ嗚呼ああああああぁぁっア亜wせdrftgyふじこlp;@:

「はぁはぁはぁ・・・・・」
「落ち着け俺、よく考えろ・・・まだ何か策があるかもしれん」
「・・・・・・・・・・・・よし、考えた!」
「結論、もう無理!」
「俺もう無理!」
「もう何も考えられない・・・俺の・・・俺のこれまでの
PC人生の
結晶が・・・KI☆E☆TA!」
「もうだめだ・・・今すぐ右拳をこの
二枚の19インチCLTモニタにぶち込みたい」

「なんだい? LGINA?何か言いたそうだな」
「あぁ、いい、みなまで言うな、分かってる」
「でもな、LGINA、これはもう諦める諦めないとかじゃないんだよ」
「これまでの・・・俺とお前で積み上げてきた二人の形が・・・
無くなってしまったんだ」

「例え時間をかけて全て集めなおしたとしても・・・
もうそれは今までのそれじゃないんだよ

「Nothing! 分かるかい?Enptyだよ」
「2進数で言う0、8進数で言う0、16進数で言う0!」
「16Bitで言う0000 0000 0000 0000なんだよ!」
「・・・ごめん、怒鳴ったりして・・・安心しろ、お前は悪くない」
「今回ばかりは・・・オレッチの責任だ・・・」
「今まで・・・今までお前と一緒にこの2Dの世界を
冒険できて楽しかったよ」

「本当はこれからも・・・って俺も思ってたんだがな・・・
悪ぃ・・ここで終わりみたいだ」

「そんな悲しい顔すんなってw お前は・・・
お前のやりたいようにすればいい」

「AIを持とうがスカイネットで暴れようが・・・
俺はもうお前を止めない」

「いぁ、止める資格がない・・・と言った方が正しいのかな・・・w」
「・・・ふっ・・・じゃぁな・・・アバヨ」
「風邪(ウィルス)には気をつけろよ!」

これ以来、鴉の姿を見たものは誰も居なかったという。
そして時は流れ2050年・・・世界はスカイネットの脅威に怯えていた・・・

続づく・・・訳がない
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無題
(T^T)グスン
ことり 2007/08/04(Sat)20:09:29 編集
無題
(´;ω;`)ウッ…
ローズ 2007/08/06(Mon)21:05:43 編集
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